活性汚泥(かっせいおでい)とは
浄化センターでは、下水の汚れを活性汚泥という、小さな生き物の集合体により分解します。活性汚泥はふわふわした泥のようなものですが、顕微鏡で観察すると、バクテリアと多くの種類の原生動物などの微生物の集合したものです。これに下水をまぜ、空気を吹き込んだり、かき混ぜたりすると、汚れを食べて増殖し、水をきれいにします。
活性汚泥は、かき混ぜるのをやめると、どんどん沈み、上澄みの部分に無色透明な処理水が得られます。最終沈殿池ではこのようにして活性汚泥と上澄み液を分離します。
活性汚泥の沈むようす
アスピィディスカアルセラエピスティリスシャトノータストコフィリアフィロディナボルティセラマクロビオツスレパデラ
活性汚泥にすむ微生物の顕微鏡写真です
水をきれいにするしくみ
有機物の除去
水のよごれのおもなものは有機物です。
活性汚泥は有機物を食べて増殖し、一部は炭酸ガスに分解します。
このときに空気をふきこむと、空気中の酸素をつかいます。

汚れ+酸素→活性汚泥の増殖+炭酸ガス
窒素・リンの除去
窒素やリンは肥料の成分で、下水の中にたくさん含まれています。
これをそのまま流すと海の赤潮の原因になります。
うまくくふうをすると、活性汚泥は窒素・リンを除去してくれます。
1.窒素の処理
(1)活性汚泥は、空気がふきこまれる(好気状態)と、窒素をアンモニウムイオンという形から硝酸イオンという形に変えます。
窒素(アンモニウムイオン)→窒素(亜硝酸イオン)→窒素(硝酸イオン)
(2)つぎに空気のない状態(嫌気状態)にすると、今度は活性汚泥は硝酸イオンを窒素ガスに 変えます(これを脱窒といいます)。
この窒素ガスは空気中に放出され、
水中から窒素が除去されます。

窒素(硝酸イオン)→窒素ガス
2.リンの処理
活性汚泥は、ある条件で育てると酸素のあるところでリンを吸収し酸素のないところでリンをはき 出すという働きをさせることができます。
この性質を利用して下水の中からリンを活性汚泥に吸収し、集めることができます。
よくある質問
☆活性汚泥はどこから来るの
活性汚泥の微生物は、川や水路、土の中など、いろいろなところにすんでいる生き物です。空気中やほこりの中にも胞子のよ
うな状態でまぎれていたりします。下水に空気を入れてかき混ぜていると、こういう生き物が目をさまし、活動をはじめます。
そしてどんどん 増えてくると活性汚泥になるのです。
☆何種類の生き物がいるの
顕微鏡で見える微生物だけで数十種類います。下水の性質や季節の変化によって、でてくる生き物は変わります。
☆何匹ぐらいいるの
普通1リットルの中に原生動物などが100万匹以上います。
☆汚れはどんなものでも食べるの?
活性汚泥が食べることのできるのは人間の出した汚れですが、油や食べ物の残りをたくさん流すと活性汚泥はじゅうぶん処理する ことができなくなります。油やそれから毒になるものは食べられません。農薬や化学薬品が流れ込むと死んでしまうこともありま す。
だから強い洗剤や殺虫剤は下水道に流さないようにしてください。